SDGsへの取り組みは、ビジネスイベンツの誘致・開催においてとてもニーズが高まっております。
ここでは、各拠点の取り組みをご紹介いたします。
丸の内エリアの取り組み
皇居ラン特別プログラムが
体験できるウェルビーイングな都市・丸の内
主要ターミナルである東京駅と緑豊かな皇居外苑に挟まれている丸の内エリアでは、都市と自然のコントラストを楽しめるだけでなく、ウェルビーイングを意識した皇居ラン特別プログラム※が体験できます。
このプログラムは丸の内にランニングステーションを構える日本発の世界的スポーツメーカー「アシックス」の協力によるもの。MICEグループを対象に、ランナーの聖地として名高い一周5kmの皇居外苑を専門コーチが一緒に走りながら、フォーム指導や皇居外苑の見どころを教えてくれます。エリアの魅力を存分に楽しめ、心と身体をリフレッシュさせる、チームビルディングにもふさわしい唯一無二のプログラムです。
※このプログラムは2021年度JNTO「ポストコロナにおけるインセンティブ旅行コンテンツ」として採択され、JNTOのWEBサイト上で7言語に翻訳され発信されています。
https://www.japanmeetings.org/japan-incentive/contents/detail.html?id=30
その他、このエリアでのMICEに関連した様々なサステナビリティ推進の取り組みについてはDMO東京丸の内のWEBサイトに記事を掲載しています。
https://bit.ly/38mb735
六本木エリアの取り組み
メンバー向けのSDGs勉強会を開催
DMO六本木では、MICE推進を視野に入れた様々なトピックを取り上げた勉強会を定期的に開催しています。最近は連続してSDGsをテーマとした勉強会を開催し、SDGsに対しての情報共有とともに理解を深めるよう努めています。
特に、SDGsの取組は多岐に渡り、「何をやったらSDGsと言えるのか」などという会員の声もあった為、SDGsをテーマとした勉強会では、MICEにとどまらない様々なSDGsに取組んでいる会員企業から、その取り組みについて実例を挙げて詳しくお話をしてもらいました。会員からは「今既にやっていることがSDGsであることに気づかされた」などの声も多く、気づきと学びの良い機会となりました。
また、海外のMICE事情に詳しい講師を招き、海外におけるSDGsについての講義を受ける機会も設けました。海外におけるSDGsに対応したMICEの考え方やその実例を学ぶとともに、今後、インバウンドMICEを受入れる際、SDGsの観点で注意しなければならないこと等、重要な点を学ぶことが出来た実りのある会となりました。
臨海副都心エリアの取り組み
地域・施設で先進的なエネルギー、資源の取り組み
臨海副都心では、建設当初より地域熱供給システムを導入しています。これは台場・青海・有明南の各地区の熱製造プラントで製造した冷暖房・給湯用の冷温水を、地域に張り巡らせた共同溝内の導管を通して供給するものです。さらに、台場・有明南の各プラントでは、地域の清掃工場から発生する排熱蒸気を取り入れ、地球温暖化防止やCO2の削減、省エネルギーも進めています。地域としての取り組みに加え、各施設においても個々の取り組みを進めております。
日本を代表するコンベンション施設である東京ビッグサイトでは、SDGs目標7について展示ホール照明のLED化を進め、消費電力の削減・CO2の削減に取り組んでいます。南展示棟では太陽光発電装置を設置し、再生可能エネルギーの利用を促進。さらに、SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」の実践として、廃棄物の削減を目標の一つに掲げ、展示会開催時に発生する廃棄物の再資源化、館内のレストランから出た生ごみ飼料化など資源の再生利用促進、適切な廃棄物処理の監督による不当投棄等の違法行為の防止等を図っています。
日本橋エリアの取り組み
地方創生・D&I・脱炭素をテーマにイベントを開催
2021年11月、日本橋室町エリアマネジメントの主催で「日本橋SUSTAINABLE SUMMIT 2021」を開催しました。日本橋エリアには、江戸時代からの知恵、共助の精神、そして、企業や商店、人が互いに尊重・連携する共創のコミュニティが根付いています。またコンパクトな地域の中に様々なMICE施設が集約されている日本橋エリアの特性も活かし、「街一体型MICE」として開催しました。
イベントのテーマは「地方創生・D&I・脱炭素」。日本橋らしい多様な企業が集結し、各社の取り組みの現状課題や成果を共有し、新たな共創のコミュニティが生まれることを目指しました。助け合いの精神が根付く日本橋の企業との連携イベントや特色の異なるホール施設群の使い分け、文化・歴史を感じられる老舗店舗からの話、さらには屋外広場での開放的なアフターパーティなど、同一会場やオンラインでは味わえないリアルイベントならではの濃密な体験を提供することができました。
品川エリアの取り組み
事業者ごとや、エリア内連携でのSDGsの多彩な取り組み
このエリアには古くから駅家(うまや)があったと言われており、現在では羽田空港から最も近いハブステーションである品川駅に加え、2020年には高輪ゲートウェイ駅が開業し開発が進む中、人々が行き交う表玄関として発展を続けています。一方で日本古来の美しい日本庭園を有する施設や寺院、文化資源も多く、DMOでは伝統文化の伝承や環境への配慮の高い関心を背景に、SDGsへの取り組みを推進しています。
エリア内の事業者は食品については自社でのロス削減のほか、他県の未利用農作物(規格外とされて販売されない果物等)を有効活用する地域間連携や、地域の小学校の授業を通じた伝統文化の伝承など、多彩な取り組みを行っています。
一例としてプリンスホテルでは「プリンスホテル サステナブルMICE」として再生可能エネルギーへの貢献、サステナブルな食材を使用したメニューの選択、再利用可能展示物の設置、リサイクルテーブルクロスの利用を通してサステナブルなMICEの実現に貢献致します。また、宿泊客室においてもアメニティをご使用にならなかった場合と連泊時の清掃をご利用にならなかった場合のご好意を寄付として地方自治体の環境保全活動に役立てる取り組みを行っております。
2025年に開業する「TAKANAWA GATEWAY Convention Center」では施設内で提供されるケータリングの食品残渣をTAKANAWA GATEWAY CITY内にある、東日本エリア初ビルイン型バイオガス設備を用いて再利用する予定であり、当施設を含む「THE LINKPILLAR 1」は、世界的に認められる環境認証「LEED」 の LEED BD+C CS(バージョン4)の予備認証をゴールドレベルで取得しています。
DMO GATEWAY 高輪・品川では、エリア内事業者それぞれの持ち味を活かすとともに、地域住民や他の地域との取り組みも強化し、サステナブルなMICE誘致を推進しています。
八王子エリアの取り組み
第19回アクサブレイブカップブラインドサッカー日本選手権決勝ラウンドを開催
八王子エリアでは、2022年1月に第19回アクサブレイブカップブラインドサッカー日本選手権決勝ラウンドを開催しました。
主催者の日本ブラインドサッカー協会では「視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会を実現する」を理念としており、大会開催そのものが「混ざり合う社会」の縮図となりました。大会には八王子市長も出席するなど、八王子市と八王子観光コンベンション協会が共同で開催をサポートし、障がい者の社会的包含と平等の促進にむけ取り組みました。
八王子観光コンベンション協会ではこのような大会において、大会で出たゴミは基本的に全て持ち帰ることを呼びかけており、MICE参加者も地域の一員として八王子のSDGs活動に貢献していただいております。八王子市は全国50万人以上の都市で、ゴミが少ない都市3年連続全国1位(2021年4月1日時点)の街です。業界団体、企業、地域住民、学生が連携して環境問題に取り組み、成果を出しています。
立川エリアの取り組み
東京都の水源を守る!「多摩川リバークリーンアクティビティ」
立川エリアでは、奥多摩の大自然の中、多摩川をラフティングで下りながら水中や川岸に廃棄されたゴミを拾う新感覚アクティビティ「多摩川リバークリーンアクティビティ」を開催しています。これは着替えの準備だけで気軽に参加できるイベントで、ゴミを拾った時には「ナイスピック!」の掛け声が飛び交うなど、無意識に他のチームとゴミの量を競うことを楽しみながら、地球環境や暮らしを見つめ直すきっかけを作ります。乗船前には、元ラフティング日本代表で世界選手権2位の経歴のあるインストラクターからレクチャーがあり、初めての方や泳げない方でも安心して参加ができ、リバークリーンの後には、東京都の水源でもある奥多摩の水源林や環境への取り組みについて講話も行われます。多摩川をきれいに保つことの重要性や、参加した清掃活動が地球環境に大きく貢献したことを、改めて認識できるプログラムです。
※参考URL:https://mice.tokyo-tachikawa.org/experience/1162/
渋谷エリアの取り組み
日本でもっとも先進的なダイバーシティ&インクルージョンの取り組み
渋谷区は「ちがいを ちからに 変える街。渋谷区」とした基本構想を制定し、エリア全体として産官民が一体となって、日本でもっとも先進的なダイバーシティ&インクルージョン*の取り組みを進めています。
渋谷区においては2012年から毎年、国内最大のLGBTQ啓発イベントである「東京レインボープライド」が代々木公園で開催されており、2015年には区が「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」を制定し、同性者同士が婚姻に準じた共同社会生活を送るための「パートナーシップ証明」を発行するなどの取り組みを進めてきました。
また渋谷MICE協会は、LGBTQツーリズムのグローバル組織である国際LGBTQ旅行協会(IGLTA)の会員となり、差別や偏見なく、渋谷でビジネスイベントが開催されるよう啓発活動を行っています。
※ダイバーシティ&インクルージョンとは
ダイバーシティ(多様性)、インクルージョン(受け入れる)を意味し、性別、国籍、年代、身体、宗教や生活信条の差異等を尊重し、能力を発揮できる環境を整備するという考え方です。
芝東京ベイ(浜松町・竹芝・芝浦)エリアの取り組み
生物多様性保全へ取り組む「竹芝新八景」と「竹芝干潟」
舟運や干潟など、多様性に富んだ環境を有する浜松町・竹芝・芝浦をエリアとするDMO芝東京ベイは、その会員の多くが環境への高い関心を持ち、サステナビリティを推進する活動を行っています。
東京ポートシティ竹芝では、<竹芝新八景>として「空・蜂・水田・菜園・香・水・島・雨」の8つの景から成る、生物多様性保全への取り組みをビル内で展開。水田や菜園での米、野菜やハーブの植え付け・収穫体験、環境保全に関するワークショップなど、日本文化と調和したバイオダイバーシティが体験できます。また、ポートホール/ポートスタジオは、「CO2ゼロMICE」への参画を行っています。JTBコミュニケ―ションデザインが提唱するこのパッケージは、MICE開催時にその会場で使用される電力を再生可能エネルギーに置き換えることで、発電の際に排出されるCO2を実質ゼロにすることができるもので、MICE関係者からも注目を浴びる取り組みです。
一方、WATERS takeshibaにある<竹芝干潟>は、水辺に干潟を整備し、かつて東京湾に多く生息した貝類、甲殻類や多様な生き物が生息できる環境の保全・再生を目指した取り組みです。干潟の生物観察や釣り等の体験等も可能で、竹芝発着の舟運体験とあわせて、水辺環境とともに発展したエリアの歴史をたどるMICEコンテンツとしても活用が可能です。